楽天ロメロが何をもたらすのか? 素人がセイバーから見る打線への影響
こんにちは、メッカンダです。
今回は、最後の補強のピースとなったロメロ選手を解説していきます。
2018~2019年度成績
去年は出場試合数が全試合数の半分にとどまるもOPS9割台をマークし、3番吉田と並ぶクリーンナップとして貢献しました。
2018年と比較すると出来過ぎではないかと思う方もいると思いますが、18年度は3月~5月が2割ちょっとと不振が続いた影響であり、その状態でも本塁打8本を記録しているので長打力は間違いない選手です。
ただし調子が下がると出塁率もさがる(≒四球が取れない)傾向があり、そこが19年と
18年の出塁率の差として表れているといえます。
ロメロ選手の打撃傾向
まずは球種別傾向から。
引用元:https://baseballdata.jp/playerB/1600181_3.html
球種別傾向で見るとストレートに強く、3割を超える成績をあげています。
変化球も打率自体は悪くないですが、三振数を見るとフォークやチェンジアップなどの落ちる球に対して三振が多い傾向が見て取れます。
スライダーに対しては、本塁打数も多く相性も決して悪くないと思います。
ですので、総合すると速球・横変化系のボールに強く、縦変化形のボールに弱い傾向があるといえます。
続いて対左右の成績を見てみましょう。
引用元:http://nf3.sakura.ne.jp/Pacific/B/f/9_stat.htm
表を見てわかる通り、圧倒的な対左キラーっぷりを発揮しています。
対右は成績が落ちますがそれでも十分な成績を残しています。
ロメロ選手は投球マップを見ると外角低めと内角低めが弱点なので、恐らくそこにフォークやスライダーなど変化球を投げられてます。右投手は外角低めのコントロールが生命線になるので、なかなか難しいところです。
ロメロ選手が打線にもたらす影響とは?
さて、ロメロ選手の打撃傾向を見たうえで、今度は楽天打線にロメロ選手が加わることを考えていきたいと思います
自分が考える中では、以下のメリットが考えられます。
- 対左投手への打線強化
- 外国人選手の調子による打順・守備位置オプションの充実
- 長打数の増加
1.対左投手への打線強化
まず2019年の楽天打線の弱点として、左投手に強いバッターが少ないことが挙げられます。
詳しくは下記の記事を参考にしてほしいのですが、打線の対右打率は0.26に対し対左は0.231とやや苦手にしている傾向があります。
主力打者の左右投手別相性、強力打線の西武は右も左も関係なし パ6球団の数字を分析(前編) | Full-count | フルカウント ―野球・MLBの総合コラムサイト― - (2)
打撃成績を見れば分かるように、ロメロ選手の加入は打線の対左打率に大きくテコ入れが出来ます。
2.主軸選手の調子による打順・守備位置オプションの充実
2019年主軸を任されたのは浅村・ブラッシュ(ウィーラー)ですが、彼らが大きく調子を落とした7月は勝率0.364と大ブレーキになりました。
優勝争いも視野に入れるならば主軸のバックアップも重要になります。ブラッシュと同じ外野手のロメロであれば、彼のバックアップとして十分務まります。
また楽天もメジャーと同じように、DHを休養枠として使っており守備負担の大きいセカンドの浅村を休ませるなど守備位置も含めた戦略も広く取ることができます。
3.長打数の増加
昨今メジャーの後を追う形で日本野球でトレンドになっているのが、
・球速上昇(≒被打率低下)
・打者別シフト(≒守備位置・範囲の重要性の上昇)
・中継ぎの早期投入(5,6回から)≒先発のイニング数短縮傾向
だと自分は勝手に思っています。
これらの施策に対しては、やはり少ないチャンスを長打で如何にものにしていくかが重要になっていきます。
楽天打線の特徴として、出塁率は高いものの得点に結び付いていない傾向があります。(併殺数がかなり多い・返す長打力のあるバッターがいないetc.)
五番銀次はアベレージ的には合格なんですが、足が遅いことやHRを考えるとやや物足りない部分があるのも事実でした。
その中軸不足に対して、ロメロ選手が打線で機能すればかなり強化されるはずです。
ロメロ選手の加入によって、楽天打線はかなりの厚みと選択オプションを持つことができました。
この補強は石井GMナイスと言わざるを得ないと思います。
2019年の成績は好調時に離脱したこともあり少し上振れている、と自分は思っていますが、それでも今年は安定して以下の成績ぐらいを残すと予想しています。
オープン戦が始まりましたが、まだ1一ヶ月先なのでまだまだシーズンわかりません。
コロナやオリンピックなどもありますが、シーズン始まるのは楽しみです。
さて楽天の補強シリーズはとりあえず終了です。(J・シャギワは他の人が記事にしているので省略)
ではでは。